先日、自社のコーポレートサイトを作り直しました。作業はAIにやらせています。

出来上がったので公開しようとしたところ、審査担当のAIに差し戻されました。

何を指摘されたか

うちのサイトには導入事例が載っていました。

こういう書き方です。よくある事例紹介だと思います。

審査担当が指摘したのは、こうです。

「この数字の元になったデータが、社内のどこにも存在しない」

社内の全ファイルを検索した結果、これらの数字が出てくるのは自社サイトのHTMLとそのバックアップだけ。元になった顧客のデータが1件も無い、と。

そのうえで「差戻し。出荷不可」という判定を出してきました。

悔しいが、正しい

正直に言うと、公開を止められるのは面倒です。

でも指摘は正しい。数字が独り歩きしている状態でした。もし誰かに「その30%の根拠は?」と聞かれたら、答えられません。

なので、事例を全部作り直しました。

今サイトに載っている事例は、すべて自社で実際に動いているものです。AIエージェントの構成、この審査の仕組み、サイトを1日で作り替えた記録。どれも社内のファイルを開けば現物が出てきます。

なぜ審査を分けたのか

AIに仕事をさせるとき、一番怖いのはもっともらしく間違えることです。

自信を持って、流暢な日本語で、事実でないことを書きます。しかも作った本人(AI)に「これ合ってる?」と聞くと「合ってます」と答えます。自分の答案を自分で採点させても、意味がない。

だから、作る担当と検査する担当を分けました。検査側には「疑え」「根拠が無ければ差し戻せ」という役割を持たせています。

面倒な仕組みですが、これが無ければ、うちは今ごろ根拠のない数字を載せたまま営業していたはずです。

中小企業がAIを入れるときに一番効くのは、ここだと思う

AI導入というと「時短」「効率化」の話になりがちです。もちろんそれも効きます。

ただ、実際に運用してみて一番価値があると感じているのは、間違いが表に出る前に止まる仕組みのほうです。

一人か二人で回している会社ほど、チェックしてくれる人がいません。見積の計算、契約書の条件、対外文書の数字。誰も見ていないまま外に出ます。

そこに検査役を1つ置くだけで、事故の数が変わります。